「電話対応を自動化したい」と考えたとき、多くの企業が最初に思い浮かべるのが IVR(プッシュ式の自動音声案内) です。
いわゆる「1なら〇〇、2なら△△」の仕組みですね。
ただ、結論から言うと IVRは“振り分け”には強いが、“業務完了”には弱い。
そして、いま企業が本当に困っているのは、振り分けではなく 「電話で完了させたい業務」 のほうです。
IVRは「相手の状況が整っている」前提でしか成立しない
IVRの仕組みはシンプルです。
相手が音声案内を最後まで聞く
自分の用件を選択肢に当てはめる
指示どおりにボタンを押す
その後のフローも“定型”のまま進む
これが成立するのは、主に次のような場面です。
かけてきた人(インバウンド)が明確な目的を持っている
用件が単純で、選択肢が少ない(2〜3択)
最終的に人につなぐことが目的(入口の整理)
問い合わせ窓口の入口としては、今でも有効です。
でも、企業が今置き換えたいのは、そこではありません。
IVRが詰まる「5つの理由」
1)途中で切られる(離脱が起きる)
人は電話中、思った以上にせっかちです。
忙しい
電車の中
仕事中
子どもを見ながら
今は確認できない
この状態で、長い音声案内や選択肢説明を聞かされると、秒で切られます。
相手の忍耐力に依存する設計は、現場では安定しません。
2)例外対応ができない(分岐が増えるほど破綻する)
電話業務は、例外の集合体です。
支払いはしたが反映が遅れている
金額が違うと思っている
担当者が不在
住所や契約情報が変わった
今日は無理で、別日なら可能
そもそも本人じゃない
IVRで拾おうとすると、選択肢が増え続け、迷路化します。
結果として起きるのは、
ルールが増える
分岐が増える
文言修正が頻発
現場が把握できない
結局、人に転送
コストもストレスも減りません。
3)相手が「何を押せばいいか」分からない
IVRは、相手に次の作業を強います。
自分の状況を整理し、どの選択肢に当てはまるか判断する
これは意外と難しい。
「支払いの件です」と言いたいだけなのに、
「1:請求、2:入金、3:支払い方法、4:その他…」と聞かされると迷います。
結果、相手はこう思います。
なんかめんどい
よく分からない
もういいや
4)IVRは“完了”ではなく“振り分け”で終わる
重要なのはここです。
IVRの最終到達点は、多くの場合 「担当者へ接続」。
入口の交通整理はできる
でも業務そのものは人がやる
これでは、企業が求める 「電話業務の代替」 には届きません。
特に、
督促
確認
予約
一次対応
といった領域は、“会話で完了させる”ことに価値があります。
5)督促・確認のような繊細領域ほど不快感が出やすい
督促や確認は、単なる事務連絡ではありません。
相手にとっては 心理的プレッシャー がかかる領域です。
そこに機械的なIVRが入ると、
冷たい
追い詰められている感じ
話を聞いてもらえていない
と受け取られやすく、クレームや拒否リスクが高まります。
じゃあ何が必要なのか?
答えは「会話で完了させる設計」
一言でまとめるとこうです。
IVR:選択肢で振り分ける仕組み
いま必要:会話で完了させる仕組み
電話業務で本当に削りたいのは、次の部分です。
一次接触(まず状況確認)
リマインド(期日・予約・未対応の確認)
定型案内(次にやるべきことを伝える)
条件が揃えば、その場で完了
(リンク送付/日程調整/確認完了)
ここを人がやり続けると、
心理的負担が積み上がる
品質がばらつく
採用・教育が終わらない
例外対応に時間が溶ける
という状態になります。
音声AI(Reco)が勝つ領域
── IVRが苦手なところをすべてカバーする
Recoのような対話型音声AIが効くのは、まさにIVRが苦手な領域です。
選択肢ではなく、自然に聞ける
「ご用件は何ですか?」から入り、相手の言葉で受け取れる。
相手に選ばせないから、離脱が減ります。
例外を“会話の中で吸収”できる
「今日無理」「担当不在」「金額が違う」など、
人が今まで聞いていた“よくある例外”を会話で捌けます。
“完了”まで持っていける
入金予定日を聞く
次のアクションを案内する
決済リンクを送る
条件が揃わなければ人にエスカレーション
単につなぐのではなく、業務として完了させにいけます。
「IVR+人」から「AI+人」へ
重要なのは、AIが全部やることではありません。
現場が回る形はこれです。
AI:定型+一次対応+完了できるところまで
人:例外の中でも「本当に揉める/判断が必要」な部分だけ
これが実現すると、
人の疲弊が減る
品質が揃う
コンプラリスクが下がる
コールの総量を現実的にさばける
という状態になります。
IVRの限界を感じているなら、次の一手は「会話で完了させる電話AI」です。


